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【合併症を防ぐ】ことが糖尿病治療の最大の目的 まずはインスリン薬をやめよ【解説】新井圭輔
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薬で血糖値を下げても合併症は増加している
糖尿病とはどんな病気か、ご存じでしょうか?
マンガをご覧いただければわかるように、糖尿病とは、糖質の処理が苦手な体質の人がかかる病気です。つまり、糖質をとらなければ、高血糖にはなりません。
しかしながら、糖尿病で怖いのは高血糖そのものではなく、合併症です。
3大合併症といわれるのが糖尿病腎症、網膜症、神経障害です。それぞれ悪化すると、人工透析、失明、壊疽(組織の一部が死ぬこと)による足の切断を招きます。
そのほか、糖尿病によって進む動脈硬化と、これに伴う心筋梗塞や脳梗塞(心臓や脳の血管が詰まる病気)なども合併症に含まれます。
糖尿病治療の最大の目標は、これらの合併症を防ぐことにあります。
現在、標準の糖尿病治療では、合併症の原因は高血糖にあると考え、高血糖を治すことに主眼が置かれています。
そのため、血糖値を下げる働きのある「インスリン」の分泌を促す薬やインスリンを注射で補う「高インスリン療法」が標準治療になっています。
ところがこうした治療を行い、血糖値を正常値に保っても、合併症を起こす人が後を絶ちません。
実際、糖尿病の合併症の数は、増加の一途を辿っているのです。