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広島市が大幅改修を計画する原爆資料館(中区)の展示内容の見直しを助言する
有識者検討会議は8日、中区の広島国際会議場で会合を開いた。福島第1原発事故など
幅広い核被害を伝える展示を新たに設けるべきだとの意見が相次いだ。
現在、原発事故を直接取り上げた展示はない。
今中亘委員長たち委員10人が出席し、「被爆の実相」をテーマとする本館の展示や配置に
ついて議論した。
原爆の急性障害を示す写真や医学標本、手記などで構成する放射線のコーナーに関し、
広島大原爆放射線医科学研究所の神谷研二所長は「放射線の健康影響について広島には
専門機関が多くある。英知を結集すれば、世界に正確で科学的な情報を発信する場にできる」
と述べた。
他にも「(福島第1原発事故を受け)現代的関心事に応える展示にすべきだ」「原爆と福島原発事故の
違いを物理的に説明したほうがいい」などの意見が出た。12月の次回会合で引き続き協議する。
資料館では現在、原爆以外の核被害として海外の核実験場や核兵器製造工場での放射能汚染を
取り上げている。一方、原発事故については広島の被曝(ひばく)者医療への国際協力が1986年の
チェルノブイリ事故を契機に始まったことを伝える記述などにとどまる。資料館の全面再オープンは
2018年度の予定。
ソース
中国新聞 URLリンク(www.chugoku-np.co.jp)