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>>427
【医学部の定員削減について】
『こうしていきますと、最初の医科大学の設置の目的でありました人口十万人
に対して百五十人と、欧米並みの数にするというようなことはもう間もなく達成
できるでありましょうし、ある府県におきましてはもうとっくに二百人を超して
いるわけでございまして、医師過剰時代が言われております。』
『また医師会なんかの方からは、収入が減るんじゃないかと、まあふえぬのはしよ
うがないといたしましても、大変医師の諸君はそれを心配をしているわけです。』
『きょうの朝日新聞を見ましても、診療所の平均所得が、五十六年には年収に
換算して約二千万円ぐらい、一般サラリーマンが平均年収が三百三十万円です
から、約六・五倍の診療所の収入があった。ところが、五十一年の場合にはサラ
リーマンの収入が二百四十万、そして診療所の方は一千九百四十万で、その
ときには八倍であった。それが いまはもう六・五倍になった。これがさらに進む
というともっと下がっていくんだ、』
『こういうことから、お聞き及びだと思いますけれども、医科大学をつくり過ぎた
んではないかという、そういう非難といいますかね、批評があるわけですね。』
これは昭和58年03月30日の参議院文教委員会での、高木健太郎議員(この
方は医師です)の質問ですが、これを読んでもわかるとおり「医学部の定員削
減」は、自らの所得の減少を恐れる医療界が、政府に圧力をかけ続けた結果も
たらされたものなのです。