11/11/08 20:21:31.09 IMWLLgEvO
>>118
■給付付き税額控除の最大の課題は、「誰が低所得者なのか?」を国がどう把握するのか=「所得の正確な把握」。
カナダでは労働者全てに社会保険番号が与えられ、所得の把握が可能。
■《給付付き税額控除》で還付すると、税の公平性は?
所得税は累進課税方式だから、所得の低い人はもともと所得税がかなり免除されている。
この上に、さらに税の還付という特典を与えると、税の公平性のバランスを欠く。
だから「所得の低い人でも、小額でもいいから税を負担する」か、「線引きの所得をかなり低い所得にする」かしないといけない。
■なぜ、所得控除が高所得者に有利か?
▽所得控除とは…基礎控除、扶養控除、配偶者控除、医療費控除など
「実際の年収」から色々な控除を引いたものが「課税所得」で、これに税率をかけて納める「税金」になり、残ったのが「所得」。
税率は、住民税との合計で考えると、最低15%~最高50%までの累進税率。(金融機関からの利子や株式の配当などは、分離課税)
『問題は、「所得控除を引いた後の課税所得額に、税率を掛ける」こと』。
◆医療費控除が、同じ100万円の場合の減税額
▽最低税率15%の低所得者…15万円=100万円×15% ▽最高税率50%の高所得者…50万円=100万円×15%
高所得者の方が同じ100万円の控除でも恩恵が大きく、『控除により高所得者は医療費が50%引(減税)』とも言える。
■分離課税による軽課(軽い課税)
金融機関からの利子や株式の配当などは、所得税の計算方法とは別枠での計算。
つまり、例えば、▽現行の預金利子…20% ▽上場会社からの配当…10% が支払いの段階で控除される。
『問題は、「分離課税の税率が、収入金額に関係なく一律」ということ』。つまり、高所得者でも低所得者でも、同じ税負担割合。
『これは、所得税のそもそもの趣旨「税引き後の手取り金額を平らにしよう」から、大きく逸脱した税制』。