11/11/07 19:36:42.31 0
政治を変える願いを込めて、有権者がみずからの一票で選んだ政権交代だった。
なのに2年を過ぎても、政治はふがいないままだ。
民主党のマニフェストは、多くが空手形だった。沖縄の普天間問題のように、言葉は踊るが成果を出せない政権の無力さも目を覆うばかりだ。
大震災への対応そっちのけで展開された内閣不信任決議案をめぐる抗争は、政治への失望感を深く刻みこんだ。
なぜ、政治はこれほどの機能不全に陥っているのか。問題の根源を見さだめ、処方箋(せん)を探らねばならない。
■だれの代表なのか
経済産業省前に10月末、「原発いらない福島の女たち」が座り込んだ。福島県川俣町の佐藤幸子さん(53)は「子どもたちを炎の海に放置したままなのは、
命を未来につなぐ母性が許しません」と訴えた。むろん「炎」とは放射能のことだ。
なぜ、政府は脱原発依存といいながら再稼働を急ぎ、輸出も進めるのか。なぜ、民主党や自民党の原発政策は煮え切らないのか―。
こうした思いを抱く人々が、3日間で延べ2371人、詰めかけた。
米国では、ウォール街を占拠した人々が、グローバル社会の「格差」を問う。
世界規模の競争を勝ち抜いた一握りの成功者が、富を独占する。雇用は人件費の安い国外に流出し、街には失業者があふれる。
なぜ、政治は「99%」の庶民の側に立たないのか。だれの代表なのか―。
世界中で「反格差」が叫ばれた10月、東京・新宿のデモでフリーター園良太さん(30)は各地との連帯を唱えた。
「権力は生活や命より経済体制を守ることばかり考える。日本は民主主義にみえるが、まったく違う」 (>>2-5へ続く)
asahi.com 2011年11月7日(月)付
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