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・テレビの視聴率低下がいよいよ深刻である。
10月3~9日の視聴率トップは、日本テレビ系『笑点』で18.1%。これは週間1位としては
史上最低の数字だった。その前週には、かつてなら低視聴率に入る12%台の番組が
トップ30以内に入るといった具合である。
フジ系列の産経新聞は、紙面でこう嘆いた。
〈ついにその日がきた、という感じだ。「12%台」でもトップ30入りしてしまった。前代未聞の
事態だ。(中略)ことここに至っては、よほどフンドシを締めてかからないと「回復」どころか
「歯止め」すらおぼつかなくなるのではないか、と危惧する〉(10月4日付)
だが、テレビ関係者は、「録画視聴が多くなったから」「若い世代は携帯やワンセグで見ている」
だのと言い訳。実際の視聴率はもっと高いはずと強弁するのだ。
だが、それがウソであることは明らかである。
8月に総務省が発表した「情報通信白書」には、世代別の「テレビを見る」時間を過去と
比較したデータがある。若い世代のテレビ離れは一目瞭然。10代では、2005年に1日
平均106分だった視聴時間が、2010年には70分と、わずか5年で3割以上も減少。
20代では、2005年に104分だったのが2010年には76分に激減。かつて「テレビの見過ぎだ」と
大人たちから叱られていた日本の若者は、この5年で、自然と1日30分もテレビ視聴時間を
減らすことに成功したわけだ。50代・60代ではテレビ視聴時間が微増しているが、全世代を通しても
1日で4分の減少となっているから、若者の減少分をカバーできなくなっているのが現状である。
さらにNTTコミュニケーションズが2010年3月に発表したテレビ視聴の実態に関する
アンケート調査では、20代以下で「ほとんどテレビを見ない」層が14.7%もいるという驚愕の
データが明らかになっている。録画して時間のあるときに見る層も17.3%に過ぎず、携帯や
ワンセグで見る層にいたってはわずか0.5%しかいなかった。
つまり、録画やワンセグという言い訳は完全にウソで、若者たちは、テレビ番組そのものを
見なくなっているのである。(抜粋)
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