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東日本大震災を受け、減額していた国会議員の歳費(給与)が10月から再び満額支給されていることをご存じだろ
うか。毎月50万円を半年間減額してきた国会議員歳費減額特例法の期限が切れたためだが、復興増税などで国民に
負担増を求めながら、自分たちの歳費はちゃっかり元に戻し、だんまりを決め込むとはあきれるほかない。
一方、政府は今年度の人事院勧告(人勧)の実施を見送った。平成25年度末まで国家公務員給与を平均7・8%
引き下げる臨時特例法案成立を優先させ、東日本大震災の復興財源を確保するというが、国家公務員に批判の矛先を
転じようという魂胆が透けてみえる。
さすがに野田佳彦首相も「まずい」と思ったのか。10月28日の所信表明演説で「政治家自身も自ら身を切らな
ければならない」と述べ、首相や閣僚らの給与の一部自主返納を表明した。特例法案には首相や閣僚らの給与減額も
盛り込まれていることから先行実施することで気概を示そうと考えたようだ。
だが、これもまやかしにすぎない。特例法案では国会議員の歳費には手を付けていないからだ。それどころか、み
んなの党が10月28日に提出した国会議員の歳費3割、ボーナス5割を削減する法案については民主党をはじめ他
の政党は黙殺を決め込んでいる。
国家公務員の給与引き下げに文句を言っているのではない。「国家公務員をいけにえに差し出せば国民の怒りは収
まる」と考えているならば「それは甘い」と言っているのだ。そもそも民主党が先の衆院選マニフェストに掲げた国
会議員の定数削減だって本当にやる気があるのか疑わしい。
首相は所信表明演説で、儒学者・佐藤一斎の言葉「以春風接人 以秋霜自粛」を引き合いに「国民を代表して政治
と行政に携わる者に求められているのは、この『秋の霜のように自らの行動を厳しくただしていく』心だ」と語った。
言うは易(やす)く行うは難(かた)し。まもなく秋の霜が降りる季節となる。
ソース
産経新聞 URLリンク(sankei.jp.msn.com)