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地震の発生が一番多いのは何曜日か-。白山市美川浜町の奥谷信正さん(68)は過去四百年間の大規模地震を調べ、
発生が多い月や日にち、曜日などを独自にまとめた。元信用金庫職員の奥谷さんは地震の素人ながら東日本大震災を受け、
地震発生に何らかの傾向がないか関心を抱いて取り組んだ。統計結果と地震との因果関係は不明だが、奥谷さんは「こうした
内容からでも災害に関心を持ってもらえれば」と話す。
奥谷さんはインターネット上の百科事典「ウィキペディア」で紹介される地震年表を使い、マグニチュード(M)7以上または
死者・行方不明者が一人以上などの大規模地震をチェック。
今年三月までの四百年間、国内で少なくとも二百十五件あった。発生した月日や曜日、えとを丹念に調べて分類した。
月別では、東日本大震災との関連が指摘される慶長三陸地震(一六一一年)などが起きた十二月の二十七件が最も多く、
発生日は日本海中部地震(一九八三年)のあった二十六日が十二件、曜日は関東大震災(一九二三年)が発生した土曜日が
三十八件とそれぞれトップだった。えとでは二十六件のとら年が一位だった。
東日本大震災のあった月日や曜日などを見ると、今年のえとのうさぎ年は十二支の中で三位で、三月は月別の二位。
十一日は日別の十一位、金曜日は四位と、どの分類でも上位から中位に入った。
今回利用した年表が大規模地震のすべてを網羅しているかも分からないため、正確性で一歩譲るが、調べた内容をA4判
十二枚にまとめた冊子は好評。知人らの求めに応じ既に三十部を配ったほか、自身がボランティア活動で足を運ぶデイサー
ビスセンターで冊子の内容を元に講話しているという。
奥谷さんは「経理畑の仕事を歩んできたので、数字を扱う細かい作業に慣れている。皆さんから『へぇー』という声を聞くと
調べたかいがあったと感じ、うれしく思います」と語る。防災啓発に一定の効果はあったようで、自信の表情。
中日新聞 2011年10月29日
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