11/10/23 12:07:23.76 0
津波で壊滅的な被害を受けた岩手、宮城両県の沿岸部を県外の小中学生らが訪れている。修学旅行や校外学習の一環
だ。被災の現実を見て自分の暮らしを振り返ってほしいという学校側。地元は「被災地の今を伝えたい」と賛同して
受け入れている。被災地の子どもたちは逆に「お礼がいいたい」と義援金や衣類を贈ってくれた関係者の元を修学旅
行で訪ねた。
21日、岩手県宮古市田老。「万里の長城」と呼ばれる規模を誇りながらも津波に乗り越えられた高さ10メートル
の大防潮堤から、東京都国立市の私立桐朋中学3年の修学旅行生が街の跡を見下ろした。「津波は、この防潮堤まで
越えたんですか」。岩崎祥太郎さんは驚いた。前田優さんは「ショック。何もない。ここに家があったなんて」と言
葉を失った。
163人が前日から2班に分かれ、地元の街おこしNPO法人「立ち上がるぞ! 宮古市田老」のメンバー4人の案
内で町を回る。海水と破壊された家屋などで街が埋まり、がれきが片付けられた経緯などを説明した。かろうじて校
舎が残った田老第一中学校では、佐々木力也校長から震災当日、生徒たちと必死で裏山に逃げた体験を聞いた。
桐朋中は毎年、東北への修学旅行で田老を訪れてきた。例年通り訪れていいかどうか。そう話し合った教員たちは下
見をして、地元が受け入れてくれることを確認した。6月にはカンパを募って220万円を田老地区に届けた。同行
した近藤一憲教諭(56)は「慎重に検討するなか、『津波太郎』と言われ、津波に備えてきた田老でこそ被災の現
実を生徒たちが学ぶ意味があると考えた」と語る。
案内した一人で、自らは仮設住宅に住む金沢洋子さん(58)は「全国からの支援へのお礼の気持ちを込めて案内し
た。どこに逃げたんですかと質問もストレート。真剣に受け止めてくれたようです」と話した。
宮城県南三陸町には、横浜市の神奈川大付属中の2年生75人が7月末に校外学習で訪れた。学校側が以前から交流
があった同町に「被災地の現実を見せたい」と打診し、町の観光協会が応じて実現した。
2以降に続く
ソース
asahi.com URLリンク(www.asahi.com)