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■日本と韓国―かけがえのない隣人だ
就任から日の浅い野田首相と玄葉外相が、国際会議を除く初めての外国訪問先として、そろって韓国を選んだ。
かけがえのない隣人同士であり、日本は韓国を重く見ている。そんなメッセージを送ることができたのはよかった。
世界は大きく動いている。なのに、前の菅政権の時期は外交の停滞が目についた。野田政権は多角的な外交をどんどん進めてほしい。
そういう意味では、今回の首相訪韓は上々のすべり出しだったといえるのではないか。
きのうの李明博大統領との会談で、経済や北朝鮮問題をはじめとして、日韓がさらに深い協力をすることを確認した。
首脳間の頻繁な行き来が大事だということでも一致した。今度は李大統領にできるだけ早く日本に来てもらいたい。
日本と韓国はいま、ライバルであるとともに、世界的な課題にともに取り組む間柄になっている。
そのあり方を探るため、両国の有識者による第2期共同研究プロジェクト立ち上げに合意したのもいいことだ。
こうした課題にのぞむにあたって、ことに日本には、スピード感が求められよう。
たとえば植民統治時代に日本に持ってきた朝鮮王朝の図書を今回、韓国政府に引き渡したのはいいが、本来なら、
「韓国併合100年」の節目だった昨年に渡しておけば、もっと喜ばれていたはずだ。
外国との自由貿易協定の戦略でも、日本は韓国に大きく後れをとっている。(>>2-3へ続く)
asahi.com 2011年10月20日(木)付
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