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>>677 つづき
■基礎からわかる「慰安婦問題」(解説)…読売新聞2007年3月27日付 ━ その③
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◆強制連行の資料なし◆
問題が蒸し返される根底には、官憲による組織的な「強制連行」があったという誤解が十分
には解消されていないことがある。
●政府は、「旧日本軍は慰安所の設置や管理に直接関与した」として、旧軍が「関与」したことは率直に認めている。ただし、ここで言う「関与」とは、
〈1〉開設の許可/〈2〉施設整備/〈3〉利用時間や料金を定めた慰安所規定の作成/〈4〉軍医による検査
―などを指すものだ。一方で、慰安婦の強制連行については「公的資料の中には、強制連行を直接示す記述はない」(97年3月18日の内閣外政審議室長の国会答弁)と明確に
否定している。これを覆す確かな資料はその後も見つかっていない。
●「強制連行はあった」という見方が広がるきっかけとなったのが、83年に元「労務報国会下関支部動員部長」を名乗る吉田清治氏が出版した「私の戦争犯罪」という本だ。吉田氏は、
済州島(韓国)で“慰安婦狩り”にかかわった経験があるとして、「泣き叫ぶ女を両側から囲んで、腕をつかんでつぎつぎに路地に引きずり出してきた」などと生々しく記述した。しかし、
この本は90年代半ばには研究者によって信憑性が否定され、安倍首相も07年3月5日の参院予算委員会で、「朝日新聞(の報道)だったと思うが、吉田清治という人が慰安婦狩りを
したと証言した訳だが、後にでっち上げだと分かった」と述べ、強制連行の証拠にはならないと指摘した。
(以降続く)