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チャイナ・シンドローム、ひそかに試算…保安院
読売新聞 10月15日(土)3時5分配信
経済産業省原子力安全・保安院が、東京電力福島第一原子力発電所1~3号機で核燃料が完全に
溶け落ちて、格納容器の底部を大きく侵食する最悪のケース(チャイナ・シンドローム)を想定
した試算を、事故発生から2週間後の3月25日以降、ひそかに行っていたことが14日わかっ
た。注水できなくなった場合、2、3号機は、厚さ約3メートルのコンクリートへの侵食が10
日以上続き、1号機の侵食は8日間で1・8メートル進んで収まるとした。保安院や東電は当時、
燃料の状態について「一部損傷した程度」と説明していた。保安院が試算を指示した独立行政法
人の原子力安全基盤機構が同日公開した。炉心が溶融して、圧力容器底部の制御棒貫通部などか
ら格納容器にすべて落下し、その底部にあるコンクリート製の床「ペデスタル」をどの程度まで
侵食するかを試算した。全炉心が一瞬で落下する場合や溶融燃料がジェット状に噴出する場合な
ども想定した。