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・東京都世田谷区弦巻の民家でラジウム226と推定される物質が入った瓶が見つかった
問題で、文部科学省は14日未明、会見を開いた。殺到する報道陣の問い合わせに
深夜まで慌ただしく対応に追われた末の会見となった。
職員らが現場から同省に戻ったのは13日午後10時近く。会見した放射線規制室の
中矢隆夫室長は、ラジウム226とみられる放射性物質の健康への影響について、
「普通に付近を往来している程度では、年間1ミリシーベルト以下に収まるので、
心配ない」と強調。ラジウム226の用途について、「医療用には粉末では使わないので、
推測だが、夜光塗料などに使うためだった可能性もある」と話した。
文科省によると、民家に住んでいたのは、事務系の男性サラリーマンだったが、
約10年前に死亡。医療関係や研究者ではなかったという。
■がん治療、夜光塗料にも利用
ラジウムは放射性物質の一つで、単体は銀白色の金属。1898年にウラン鉱石から
発見された。天然にはラジウム223、224、226、228の4種類がある。民家の床下から
見つかった物質と推定される226は最も代表的なラジウムで、原子放射線の影響に関する
国連科学委員会(UNSCEAR)によると、日本にも土壌1キロ当たり平均33ベクレル
存在している。放射線を出す能力が半分になる半減期は約1600年。
アルファ線とガンマ線の2種類の放射線を出し、かつてはがんの放射線治療に使われたほか
時計の文字盤の夜光塗料としても利用された。世界保健機関(WHO)の外部組織の
国際がん研究機関(IARC)は224、226、228の発がん性を勧告。一方、ラジウムが多く
含まれた温泉(ラジウム泉)は、神経痛の痛みを抑えるなどの効能があるといわれている。(抜粋)
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