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(>>1の続き)
保護者からは「北海道や西日本の食材を使ってほしい」という声が寄せられる。いわき市平(たいら)南部学校給食共同調理場は、
市から送られるデータを見て、同じ数値なら遠方から取り寄せるという。新妻正典所長は「福島産が怖いというわけではない。
風評被害につながりそうで、心に引っかかるが……」と苦悩する。市内の別の共同調理場所長も「福島産が給食への不安に
つながるなんて、やるせない」と打ち明ける。
福島市や郡山市は、昨年までの地産地消は「とても推進できない」(教育委員会)状況だという。産地情報だけで
決めない方針を貫き、国の規制値以下の食品は使用可能とし、各校の判断に任せている。多くの自治体に加工食品を納入する
「福島県学校給食会」は、小松菜やブロッコリーを一部九州産に切り替えた。
◇ ◇
給食を敬遠する保護者の多くが、何らかの圧力にさらされている。いわき市の千葉由美さん(42)は5月から小3の娘に毎日、
弁当を持たせている。教室では1人だけ。校長から電話で「なぜ給食を食べないのか」と問われ、「給食も教育の一環。
みんなで同じものを食べることに意義がある」と説明された。食材の産地公表を求めたが応じてもらえなかった。
「弁当にこだわるのは、食の安全を守りたい気持ちが半分。あとは、周囲に気兼ねして声を上げられないお母さんを代弁するため。
子供が何を食べているのか知りたい親の気持ちは、間違っていますか?」
いわき市内の小学生(7)の母親(39)は、同居する夫の両親が農家で、近所も農家が多い。給食への不安は声にできない。
「被ばくした福島の子に(他県と同じ)国の基準をあてはめないでほしい」と願う。学校に弁当を持たせたいと頼んだが、
理由を書いた文書を提出したうえで校長が許可するといわれあきらめた。「校長の考え方一つで子供の安全が決まるなんて」と嘆いた。
小6と小4の子を持つ二本松市の母親(36)は心配なことがあるという。「学校で牛乳を飲まない子が『非県民』と
からかわれたと聞く。放射能への自衛策を非難する雰囲気があるのなら、残念だ」。大人の混乱が子供たちにも伝わっている。
( 続く)