11/10/06 23:03:13.38 lm+VLHdpO
>>148
■ドラッカーの『経済人の終わり』は、三つの全体主義の症状を列挙する
▼一、積極的な信条をもたず、専ら他の信条を攻撃し、排斥し、否定する
▼二、古い考え方を攻撃するだけでなく、これまでの政治権力・社会権力そのものを否定する
▼三、賛同者は、積極的な信条を信じるためではなく「まさにそれを信じないがゆえに」ナチス全体主義の運動に参加する
ドラッカーは「マルクス主義の失敗」と「大衆の絶望」も大きな原因として挙げていて、『否定の弁証法(否定の否定が肯定ではなく虚無に向かう運動)の極地みたいな運動』としてナチス全体主義を見ている。
全体主義者の「否定の否定」は肯定を産まない。冷笑評論して、自分を賢く見せるだけである。
「まさにそれを信じないがゆえに」、すべてを否定する虚無そのもののような運動が「社会の価値観が変化したから」、熱狂的な大衆の支持を得て巻き起こった
、というふうに描いている。
ナチズムの主張なんか、誰もが無関心で信じていないのに、ナチズムに群がる。