11/09/29 10:09:30.03 0
(>>1のつづき)
そうだとすれば韓国は今後、どんなことを日本とやっていくつもりなのか。
「1つの経済圏へ」の資料(9ページ分)を見てみよう。それによれば、(1)提携、M&A(合併・買収)
などビジネス界での緊密な連携(2)インフラの共同受注(3)資源の共同調達による価格交渉力の強化
(4)韓国の対日輸出拡大(5)日本の対韓投資―の5項目が課題として列挙されている。
注目したいのは(4)と(5)だ。とりわけ、(4)の対日輸出は、韓国の悲願である。例えば、電機メーカー
として世界最大手となったサムスン電子(売上高ベース)は日本に対してこれまで、年間1兆円近い
対日貿易赤字を計上してきた。電子部品産業の育成が遅れ、日本の技術を使うしかなかったのだ。
だが最近、サムスンはセラミックコンデンサー、複合機の心臓部、有機ELなどで技術力を高め、
日本企業と肩を並べるか、1歩先を行くようになった。「テレビや携帯電話を輸出しても、最後は利益を
日本に持っていかれる」。そんな反省に立ち、部品や素材産業の育成に本腰を入れ始めたからだった。
これと同じことが自動車業界でも進み、韓国産業界は日本を含めた各国への輸出に自信をつけている。
FTAの議論は以前からあった。しかし、進まなかったのは、自由化で国内市場が日本車に席巻されるのを
恐れた韓国側が反対したからである。
韓国からFTAが唱えられたのなら、韓国自動車産業が警戒を解いたということだ。完成車では
韓国メーカーが日本のメーカーと品質面で並びつつあり、円高もある。全体を見渡せば、日本と
FTAを結ぶうえで、今がまたとないチャンスなのである。
だが、日本の産業界は尻込みする必要はない。自動車では日本勢もFTAを活用し、国際競争力を
高めていける。資源エネルギーの共同調達が進められれば、日本の産業界が直面している「六重苦」の
緩和にもつながる。
日本は通商政策などでの遅れを取り戻さないといけない時期である。韓国がFTAに積極的と
いうことなら、思い切りよく議論に乗ってみてはどうか。もちろん、胸を借りるつもりで、である。(以上、抜粋)