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(>>1のつづき)
アイフォーンの独占販売が崩れればSBMへの影響が大きい、との見方からか、9月22日、ソフトバンクの株価は急落。
終値で前日比12.3%も下げた。一方、孫正義社長はツイッターで「全ての人に分かれ道はやって来る。問題は、
そこで正道を選ぶか邪道を選ぶかだ」と、真意は不明だが意味深な発言を残した。この文面ではSBMが今後
どういう対応をするかは不明だが、「正道」の中身に注目が集まりそうだ。
■「何が何でもアイフォーン」ではなくなった
KDDIからアイフォーンが発売されれば、国内大手3社のうちドコモだけが言わば「置き去り」となる。もともと
ドコモはアイフォーン導入に積極的だったとされ、アップルとSBMが独占販売契約を結んだ後も、ドコモの
山田隆持社長が「諦めたわけではない」とたびたび「ラブコール」を送っていた。その後もアップルとの交渉は
継続中と明かしているが、7月に雑誌の取材に対して山田社長は、アップルと条件が合えばアイフォーンを発売する
意志はあるものの「3年前とは状況が大きく異なっている」とトーンダウンした発言をしている。アイフォーンが
発売された2008年当時と比べて、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」が登場し、ドコモでもアンドロイドを
搭載した機種を開発しており、何が何でもアイフォーン、ということではなくなったようだ。
アスキー総合研究所・所長の遠藤諭氏は「KDDIからアイフォーンが発売されることになっても、驚きはない」と話す。
米国では、当初独占販売していたAT&Tに加えて2011年2月からベライゾン・ワイヤレスが販売を開始、売り上げを
伸ばしていることから、日本でもKDDIが「2社目」としてアイフォーンを手掛けても不思議ではないということだ。
さらに、ドコモが今後アイフォーンを発売する可能性も残っていると、遠藤氏はみる。ただし現時点で「ドコモに
どれほどのメリットがあるかは疑問」と指摘する。韓国サムスン電子の「ギャラクシー」や英ソニー・エリクソンの
「エクスペリア」といったアンドロイドモデルの売れ行きが好調で、「別にアイフォーンでなくてもいい、という
利用者は意外に多い」(遠藤氏)というのが実情のようだ。今の状態が続けば、ドコモはアップルとの交渉を焦る
必要はない。
(>>3-10につづく)