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東京電力福島第一原子力発電所の事故では1号機から3号機で核燃料が溶け落ちる
メルトダウンが起きましたが、このうち大量の放射性物質の放出につながった2号機の
メルトダウンは、実際より4時間早く水の注入を始めていれば防げた可能性のあることが、
研究機関の解析で分かりました。
福島第一原発では、3月11日から14日にかけていずれも冷却機能を失って1号機、3号機、
2号機の順にメルトダウンし、このうち2号機では、15日朝に起きた爆発で大量の放射性物質が
放出され、放射能汚染が広がる大きな原因となりました。
日本原子力研究開発機構は、2号機の原子炉の状態をコンピューターで再現し、メルトダウンを
防ぐ手立てはなかったか調べました。実際の2号機の対応では、14日に水の注入のため
原子炉の圧力を下げたあと午後8時ごろに水を入れ始めたとされています。
解析では、午後4時半以降に圧力を下げて水を入れた場合、温度はいったん下がりますが、
すでに原子炉の水位が大幅に低下しているため温度が上昇に転じ、メルトダウンに至ります。
しかし、圧力を下げる作業をもっと早く始めて午後4時ごろまでに水の注入を始めた場合、
燃料の表面温度は被覆管が壊れる1200度に達する前に下がりはじめ、メルトダウンを防げた
可能性があるという解析結果となっています。
東京電力の当時の対応では、2号機の周辺に消防車を配置して注水の準備を整えていましたが、
3号機の水素爆発によって消防車が壊れるなどして水の注入のための作業開始に時間が
かかっていました。東京電力は「放射線量が高いなど非常に厳しい環境下で懸命の作業を
行ったもので、注水作業が遅れたとは考えていない」としています。
(>>2以降に続く)
▽NHKニュース
URLリンク(www3.nhk.or.jp)
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