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「出産難民」あるいは「お産難民」といった言葉が生まれるほどに、
出産をしたくてもその地域に出産できる産婦人科や出産施設がないといった現状があるという。
少子化に拍車をかけるようなこの深刻な事態について、産科医・性科学者の宋美玄さんと医療ジャーナリストの熊田梨恵さんが語る。
宋:実は日本の中から次々と産婦人科が消えていて、日本の産婦人科医療は崩壊寸前なんです。読者のかたでも、
妊娠した人が「産む場所がない」とかいうてる話、聞いたことあるんやないかと思います。
熊田:妊娠反応が出てすぐに産院に行っても出産の予約が取れないとか、聞きますね。
宋:ザラですわ…地方には産婦人科医がそもそもいない地域もあるんですけど、実は神奈川県や埼玉県なんかの
都市部もかなり深刻な状況です。産める場所がないから、里帰り出産しはる人もいる。
熊田:以前産婦人科だったところが、婦人科に鞍替えしていてお産は診てくれなくなったというのもありますね。
宋:議論が高まったのは「大野病院事件」がひとつのきっかけでした。2004年に福島県立大野病院で妊婦が帝王切開手術中に死亡して、
執刀医が業務上過失致死などで逮捕された事件です。妊婦さんはベテランの産婦人科医でも一生の間に1、2回しか遭遇しないと
いわれるほどの難しい胎盤の病気を抱えてはったうえに、当時病院には産婦人科医師がひとりしかいなかった。
患者さんが亡くなってしまったことは、どんな事例であれ本当につらいことですが、「マジメに医療をしていても逮捕されるのか」といって、
私の知り合いの産科医も辞めていきました…。
※女性セブン2011年9月22日号
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2011/09/09(金) 00:53:10.24
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