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○いいノリ作るぞ
県漁協石巻湾支所（丹野一雄運営委員長）は５日、養殖ノリの種付け作業行った。作業に必要な
大型乾燥機などが津波で破損し、一時は本年度の生産をあきらめかけたが、共同体にすることで
国の補助が下りることになり、例年の半分の規模ながら再出発することになった。
石巻市梨木畑のカキ処理場で行われた種付け作業は、水車と呼ばれる円筒形のアルミ枠に
幅１・２メートル、長さ１８メートルの養殖用網を巻き付け、カキ殻で育てたノリ胞子の塊（糸状体）を
付着させる。発芽に適した２２、２３度の海水で水車を回しながら５分ほど漬ける。
２０日には波穏やかな松島湾に移し、干満の差を利用して、さらに２週間ほど置く。その後、石巻湾
沖合に移動させ、早いもので１０月下旬には収穫。乾燥作業を経て、毎年、１１月中旬に開かれる
初入札へ掛けられるという。
石巻湾支所のノリの年間生産は７２００万枚、約６億円で、カキの４億円を上回り、県内では七ケ浜
支所、東松島市の浦戸支所などと並ぶ有数の生産地。１３年前に導入した水車を利用した陸上
採苗により、安定した種付けができるようになって、生産量が伸びた。
１８人いたノリ養殖業者のうち津波で亡くなった人や、本年度の養殖を断念した人もおり、１１人で
共同体をつくっての復興となる。
同漁協近藤正昭ノリ部会長（５９）は「とにかくやるしかない。生産量は例年の半分になるだろうが、
いいノリを作りたい」と意欲を見せていた。
☆写真：養殖ノリの種付け作業をする組合員ら
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□ソース：三陸河北新報
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