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■客争奪戦
「小さいパイを大勢で奪う状況」。協同組合の船越克之理事長(64)は背景を説明する。
市内では、業界の売り上げがピーク時と比べて3分の2まで減ったが、タクシー台数はほぼ同じ。中国運輸局鳥取
運輸支局によると、「米子交通圏」はタクシー1台当たりの人口が県内最少だ。
さらに、業界は歩合給が固定化。タクシー会社で配車担当の女性(48)は「売り上げないと給料はない。少しでも
人のいるところへと、みんな必死です」と窮状を打ち明けた。
問題は夜だけではない。昼は米子高島屋前で争奪戦。近くにタクシー乗り場があるものの、店前の降車専用スペー
スやバス停前に停車しており、船越理事長は「バスが来ても知らん顔のドライバーもいて、渋滞の原因にもなってい
る」と嘆く。
■年々悪化
米子署はことしに入り7月末まで、駐停車違反など5件の反則切符を切り、16件の放置車両確認標章を取り付けた。
特に繁華街で目立つが、取り締まった違反は氷山の一角。同署は角盤町通りで、パトカーによる警戒を強めるが、
抜本的な解決策を見いだせず、担当者は「週末は渋滞で通行車両が停車することも。死亡事故を招きかねない」と頭
を悩ます。
組合側も対策に苦慮している。旧市の加盟7社は、これまで数十回にわたって路上駐車禁止を申し合わせ、昨年12
月には「金曜日だけでも徹底しよう」と確認したが、そのたびに一部の運転手がルールを破り、なし崩しでほごにさ
れてきた。
今後は、通りでタクシー乗り場を増やすことも検討していくが、土地の確保など難題が山積み。船越理事長は「違
法駐停車は年々悪化している。何よりも大切なのは運転手一人一人のモラル。業界全体で足並みをそろえた対策が、
解決の鍵を握る」と話している。
おわり