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歴史的な円高の日本経済への影響を調べるため、NHKは先週、大手企業100社を対象に
緊急のアンケート調査を行いました。この中で、工場の海外移転を検討しているなどとした企業は、
製造業を中心に全体の30%近くに上り、円高で産業が空洞化する懸念が高まっていることが浮き彫りになりました。
NHKは、主な大手企業100社を対象に、今月23日から25日にかけて、円高に関する
緊急のアンケート調査を行い、98社から回答を得ました。それによりますと、
各社が今年度見込んでいる「想定為替レート」は、平均で1ドル=81円71銭で、
現在の円相場はこれに比べておよそ5円もの円高になっていることが分かります。
この現在の円高水準については、43社が経営に「マイナス」、26社が「どちらかと言えばマイナス」と答え、
全体のおよそ70%が、製品の輸出価格の上昇につながり、競争力が低下するなどの理由で、
マイナスの影響を懸念しています。円高によって国内での生産環境が一段と厳しくなっている現状を受けて、
各社に生産拠点の海外移転などを検討しているかを聞いたところ、「移転を決めたり検討したりしている」と
「今後、移転を検討する可能性がある」が全体の30%近くに当たる27社となりました。
このうち21社までが製造業で、円高で工場や事業所の海外移転が進み、
産業が空洞化する懸念が高まっていることが、浮き彫りになりました。
一方、円高のプラス要因が生かせる分野については、「海外からの原材料や燃料などの調達」が
59社と最も多く、次いで「海外企業の買収や提携」が23社、「商品やサービスの価格の引き下げ」と
「海外人材の採用拡大」がそれぞれ4社となりました。円高をプラスに生かそうという動きも出ていますが、
アンケートに回答した企業の間では、行きすぎた円高は日本経済に大きな打撃を与え、
ひいては個人の所得や雇用の悪化につながりかねないとして、政府・日銀に対し、
効果的な円高対策を求める声が強まっています。
8月28日 19時3分
URLリンク(www3.nhk.or.jp)