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朝日はちょっと前にこんなこと書いてたw
2011年07月19日
[朝日新聞] リビア泥沼化―停戦を急げ 市民を守れ (2011年7月19日)
リビアのカダフィ政権と反体制勢力との内戦は泥沼の袋小路に陥っている。欧米は介入をエスカレートさせているが、
不毛な戦闘は犠牲者を増やし、混迷を深めるばかり。ここはすべての勢力が行きがかりを捨て、市民の安全を守る
ために停戦を急ぐべきである。
英米仏など多国籍軍による空爆は開始から4カ月になるが、市民への攻撃を止めるという国連安保理決議の目的は
さっぱり達成されていない。戦闘の明確な前線がなく、反政府部隊や民間人に対する誤爆は増加の一途だ。しかし、
カダフィ政権にとどめを刺すために空爆を軍事施設から都市部にも広げれば、決議からの逸脱になってしまう。
フランス軍は反体制派の部族に武器を空から投下したが、これは賢明な策ではない。部族社会のリビアで部族に武器を
与えれば、ソマリアで起きたような収拾のつかない割拠状態を生む危険があるからだ。
先週トルコで開かれた欧米・中東主要国外相級会議では、8月に始まるイスラム教のラマダン(断食月)中の停戦が
提案された。これまでもアフリカ連合(AU)が停戦の調停を試みた。いずれも実現していないが、国際社会は事態収拾の
ため改めて停戦に努力すべきだ。
反体制派は「カダフィ政権との協議に応じられない」と主張する。カダフィ大佐に国際刑事裁判所から人道に対する罪の
容疑で逮捕状が出ており、その心情は理解できる。
しかし、現実は当初の「民主化実現」という理想からかけ離れ、死者数は1万人以上と言われる「内戦」へと暗転した。
反政府派の拠点、ベンガジでは病院で医薬品が欠乏するなど、双方で市民の窮状が深まる。人命を守るため、カダフィ政権を
交渉の当事者と認めるしかない。