11/08/21 20:54:14.38 AZ+YFg3dO
>>435
★先進国企業とその労働者の道標《本国(日本)社製の海外生産》
iPhoneが示すように、新興国に水平分業の仕事を発注する側の先進国企業と労働者は、「アイデア(意匠)とカネ(初期資本)の供出」が仕事に。
■驚きなのは、既に家電が《日本社製の海外生産》なのに、車はまだ「ほぼ完全国産」ということ。
ということは、ホントはもっと安く売れるということ!日本産業界の最後の護送船団、自動車業界。
HDDなどPC、テレビ・電子レンジ・冷蔵庫など家電でもそうなのだが、普通は技術革新が起これば製品は安くなる。
それなのに、日本の場合(特に自動車)はどんどん値段が上がって行った。
■現代は、トーマス・フリードマンの『フラット化する世界』に述べられたように、世界はどんどん水平分業を進めています。
「iPhoneがデザインされるのはカリフォルニアだけど、組み立てが行われるのは中国だ」というのは、水平分業のひとつの例です。
このサプライチェインの中に組み込まれれば、組み立てた製品に独自のブランドを付け、自ら販路を開拓する苦労は全く必要ありません。
話は脱線しますが、日本が高度成長を遂げた1960~1970年代は、いまとはずいぶん違うモデルでした。
当時は、総合商社の商社マンたちが世界中を奔走してMade in Japanを売り込んだし、
メーカーは苦労を重ねて、DATSUNやSONYといったブランドのイメージをはぐくんでいったのです。
言い換えれば、現在の水平分業の時代においては、新興国の下請けは「いかに安く作るか?」とか「いかに品質の良いものを作るか?」という面のみで競争しており、
「商品を発想したり、ブランド・イメージを築いたり、セールスマンシップ(営業力)を発揮したりというようなこと」はそもそも期待されていないのです。
新興国に水平分業の仕事を発注する側の先進国企業は、アイデア(意匠)とカネ(初期資本)を供出します。
これに対し、受け入れ国は、主に安い労働力と、工員のスキルや基礎教育で応えるわけです。
■参考
◆新興国投資を登山に喩えれば 1/2 - Market Hack(外国株ひろば Version 2.0)