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1977年に打ち上げられた米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ボイジャー1号」が間もなく太陽系を出る。
最新の研究によると「いつ出てもおかしくない状態」(NASA)で、人類が作った物体としては初の
「太陽系脱出」となる。
ボイジャー1号は79年に木星に接近したあと、80年に土星に接近。そのとき土星の重力で太陽系の
公転面から外れた軌道に入った。11日現在、太陽から176億4千万キロ(太陽から冥王星までの
距離の3倍程度)離れたところを、時速約6万1千キロで太陽系の外に向けて飛行中だ。
太陽からは、陽子や電子からなる「太陽風」が吹き出している。ボイジャー1号は太陽風が急減速する
「末端衝撃波面」を2004年に通過。6月に英科学誌ネイチャーに掲載された論文によると、昨年末から
今年2月に太陽風の「風速ほぼゼロ」を観測した。さらに太陽風の影響と星間物質の影響が見分けられない
状態を観測すると、太陽系を出たことになる。
その位置は、太陽から平均181億キロ前後にあると推測されており、NASAは昨年「2015年ごろに
太陽系を出る」と発表した。しかし、ボイジャー計画の責任者を務めたカリフォルニア工科大のストーン教授は
今月、「いつかはわからないが、いつ越えてもおかしくない」と述べた。
1号の半月ほど前に打ち上げられた2号も、太陽から143億キロ離れたところを飛行中だ。
ソース
asahi.com URLリンク(www.asahi.com)