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>>1つづき
◆予測精度の向上
あらゆる自然災害と同様、太陽嵐に対する的確な対応は、監視と予測の
精度に左右される。つまり、現実世界の物理学を土台とすることが必要だ。
しかし、太陽嵐の予測は台風とは比較にならないほど難しい。「宇宙天気の
対象となる範囲は極めて広大だからだ」と、米国海洋大気庁(NOAA)宇宙
天気予報センターの宇宙科学者ジョー・クンチズ(Joe Kunches)氏は説明する。
「太陽がバスケットボールのサイズだとすると地球はピンの頭程度。しかも、
2つの距離はコートの両端ほど離れている」。
また、来るべき太陽嵐が地磁気誘導電流(GIC)を生成するタイプかどうかを
判断するには、まだ情報が不十分だ。誘導電流が送電線に流れると、交流
電流が乱れて電力設備が破壊、停電に至る大被害が発生する。
「太陽嵐の中で電力網への影響が大きいコロナ質量放出(CME)の強さは、
プラズマ内で発生した磁場の極性と関係する。発生期間や強さなど、
太陽嵐の性質は極性によって決まる。太陽嵐が強力であればあるほど、
地磁気誘導電流の可能性も高くなる。しかし、嵐が地球のすぐ近くに
到達するまで、情報を得ることはできない」。
つづく