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県農政部は30日、那須町の和牛繁殖農家が19日に出荷した肉牛1頭に与えていた稲わらから、
1キロ当たり14万7千ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。水分補正値は
3万3485ベクレルで国の暫定基準値(1キロ当たり300ベクレル)の110倍以上となる。
この牛の肉は東京都中央卸売市場を通じ、業者に販売された。
県内農家が肉牛に与えていた稲わらから、基準を超えるセシウムが検出されたのは那須塩原、
日光の両市に続き3例目。
同部によると同日までに、稲わら利用についての県の追加調査で、不適切に使用した疑いのある農家が
新たに複数確認されている。県は当該農家に出荷自粛を要請するとともに、放射性物質検査を急いでいる。
同部によると、那須町の農家は福島第1原発事故後の3月19~28日、同町内の複数の農家の田んぼに
置いてあった稲わらを集め、68個のロールに加工。うち6個を3月20日~4月10日に飼養する繁殖牛、
子牛計22頭に与えた。
このうち繁殖牛1頭が今月19日に那須地区食肉センター(大田原市)で食肉加工され、翌20日に東京都
中央卸売市場から業者に販売された。県は国と東京都に通知するとともに、追跡調査を実施している。
残り21頭は出荷されていない。
県が今月16~21日に実施した稲わら使用の聞き取り調査では、この農家は「与えていない」と回答。当初、
不適切な使用の疑いがあるとされた38戸には含まれていなかった。
しかし27日の追加の立ち入り調査で、不適切な給餌が判明。農家は原発事故後の給餌についての設問に、
「調査時点のことだと思った」と話しているという。農家は4月11日以降、稲わらを与えていないという。
ソース
下野新聞 URLリンク(www.shimotsuke.co.jp)