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(>>1のつづき)
そもそも看護師不足の背景には、「増大する医療費が国を滅ぼす」と、1980年代から政府が推し進めてきた
「医療費抑制政策」が発端にある。医療費が抑制されたことによって病院は不採算経営に陥ってしまい、
必要とするだけの看護師を雇えなくなった。その結果、少人数で患者に対応しなくてはならなくなり、
一人当たりの負担が増大、厳しい労働環境が離職を促進、さらに労働環境が悪化と、悪循環に陥って
しまっているのだ。
■看護師の数は80年代から2倍近くに。なぜ不足?
しかし山田さんによると、1980年代と比べて看護師数は2倍近くも増加しているという。では、なぜ
看護師はいまだに不足しているのだろうか。山田さんは看護師が不足している要因をこう分析する。
「医療が高度化し、入院日数が本当に短くなり、年齢の高い方が入院されるようになった。それから
事務的な書類の手続きがすごい増え、業務が増えたので、(結果的に)看護師の労働状況は改善されて
いないのが実態」
仕事が増加・複雑化・高度化したので、他の職種との業務分担を積極的に行っていくべきだとした。
また、全国で60万人いる看護師免許を持っていながら従事していない看護師(=潜在看護師)の存在も、
看護師不足の一因だと指摘。
「60万人いる潜在看護師が働けば、働き続けていれば、もっと(看護師の労働環境は)改善するのに、
どんどん辞めていってしまうからなかなか改善しない」
この潜在看護師を現場に呼び戻すためには働きやすい環境を作ることが必要で、そのためにはやはり
看護師数を増やすことが必要だと、山田さんは話す。
(>>3-10につづく)