11/07/31 11:35:28.00 beT/oYMe0
実は、現在が就職氷河期ということ自体が事実無根のウソである。
「老人たちに正社員枠を独占されている」「低成長時代に入り、
年配層が定年になった人数分の雇用が生まれていない」という話は、
なるほど、理があるように聞こえる。しかしデータを見てみれば、
採用総人数も求人数も減っていないことは一目瞭然だ。
文部科学省の「学校基本調査」によると、
四年制大学・新規卒業者の正社員就職数は、
1980年代後半のバブル時代に29万4000人だった。
それが2008年には約39万人にまで増えている。
リーマン・ショックの影響があった2009年でも約38万人、
次年も約30万人の就職が見込まれている。
リクルートワークス研究所による「大学新規卒業者求人数」からも、
同様の結果が見えてくる。バブル期の求人ピークは84万人だったのに対して、
2008年には94万人となった。同じように不況だった1994年と今年を比べても、
前者が39万人の求人に対して、後者は58万人。
ちゃんと景気の山と山、谷と谷を比べて長期トレンドを見れば、新卒雇用は増えているのだ。
付け加えるならば、バブル時代と比べ、22歳人口は、三割弱減っている。
同世代の人口が三割減っているのなら、
採用数も同じように三割減っていたとしてもおかしくない。
しかし、求人も、採用数も増えているわけだから、AO入試などのせいで誰でも進学できる昨今、
「今の新卒はかわいそう」どころか、「ゆとり世代の方が得をしている」と言うことさえできるのである。
これで現在が就職氷河期なら、比較対照に挙がる氷河期世代は「永久凍土世代」とか「エターナルブリザード世代」となる。