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★地域限定で全頭検査 福島産肉牛 「飼料不足やむなく」
・福島県南相馬市の農家が出荷した肉用牛11頭から暫定基準値を超える放射性セシウムが
検出された問題で、県は11日、計画的避難区域と緊急時避難準備区域から出荷する牛の枝肉を
全頭検査し、他地域の牛も農家1軒につき1頭を出荷前に枝肉にして検査する方針を決めた。
国は3月19日、屋外保管していた飼料を家畜に与えないよう通達。しかし、農家では稲わらは
昨秋の収穫後から水田に保管、牧草は原発事故後に刈り取り牛に与えていた。県には「事故前に
収穫した餌を与えた」と申告、外での保管も伝えていなかった。県の聴取に「震災後に配合飼料が
不足し、やむなく与えた」と虚偽申告を認めた。
一方、この農家が5~6月に出荷した別の6頭のうち、4頭分の肉が少なくとも計10都道府県に
流通していた問題で、東京都は11日夜、該当の肉が中央区と荒川区で計57・5キロ販売され、
府中市でも一部販売されていたことを明らかにした。府中市の肉からは1キロ当たり3400ベクレルの
放射性セシウムが検出された。
静岡市で14・8キロ、横浜市でも静岡市と同じ牛の肉52・2キロを消費者に販売。この肉からも
1998ベクレルの放射性セシウムが検出された。川崎市では38・8キロが都内の業者に販売され、
徳島県阿南市でも8・8キロが販売された。
6頭のうち5頭は都内で処理、1頭は栃木県内で処理され東京に運ばれ、いずれも東京都中央
卸売市場でせりにかけられ流通した。
問題の牛を飼育していた福島県南相馬市の農家は国の指導に反する飼育を行っていたが、
県などの調査を完全にすり抜けていた。(>>2-10につづく)
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