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(>>1のつづき)
「自己申告を信用したが甘かった。検査を強化したい」。福島県の鈴木義仁農林水産部長は、
今回の事態を受け、こう語った。肉牛の出荷に際し、県はこれまで体表面に付着した放射線を
検査するスクリーニングを全頭を対象に実施。内部被曝(ひばく)については、飼育状況や餌の
保管方法を聞き取り調査していたが、この農家は問題なしとされていた。
「ちゃんと指導を守った餌を与えていたら、放射性物質が検出されるはずがない」。こう憤るのは
チェルノブイリの原発事故でも汚染された飼料を食べた牛から放射性セシウムが検出されて
いたとして、農林水産省や県に検査強化を訴えていた厚生労働省幹部だ。
検査強化策が打ち出される中、枝野幸男官房長官は11日午後の会見で「関係省庁が
どういうことが可能か、より安心感を高めるため、全頭検査を検討している」と述べた。
ただ現実は厳しい。厚労省幹部は「国内で一日に流通する枝肉は数千本。すべての検査が
不可能なことは、長官も理解している」と指摘した。
実際に検査を行う自治体からは「『全頭』と軽々しく口にしてほしくない」との声も。今回11頭の
牛肉を調べた東京都は「ひとつの検体を調べるのに1時間はかかる。チェックも徹夜作業だった」と
振り返る。
南相馬市の畜産関係者からは、牛を出荷した農家に対して同情の声が漏れた。JAグループ
福島肉牛振興協議会の和田山孝明副会長(60)は「東電、原発のせいだ」と語気を強め、
「稲が取れず、輸入の稲わらも配合肥料も高騰している。餌代の補償や支援もない中、畜産家は
報われない」と支援を訴えた。(以上)