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・菅直人首相が、全国の原発の安全性を評価するストレステスト(安全検査)の実施を唐突に
言い出したことで7日、全国で電力供給不足が起きる可能性が出てきた。54基のうち稼働中は
17基で、再稼働がなければ、来春までにすべての原発が停止する。海江田万里経済産業相の要請で、
再稼働を目指していた玄海原発2、3号機の地元佐賀県玄海町も、方針を撤回した。海江田経産相は
引責辞任する構えだが、菅首相は最後まで、海江田氏らに責任を押しつけた。
7日、全国知事会の特別委員会が行われたが、「説明が不十分」など、政府の唐突さや閣内不一致の
批判が相次いだ。
佐賀県の古川康知事1 件は、「(政府の)統一見解がないと到底、信頼できない。どの閣僚が
発言しても、同じことを言う内閣で初めて、言葉に信頼が出る」と、政府の根回し不足を批判。
「ストレステストをやること自体はいいと思うが、いかにも唐突」(茨城県の橋本昌知事)など、政府の
迷走への怒りが噴出した。
ストレステストは最終報告が出るまで、7カ月はかかる。
ただ、電力供給の大部分を原子力発電に頼る日本では、54基のうち、稼働中は17基。調整運転中の
2基を除く残りは13カ月に1度の定期検査中だ。13基は今夏までに運転再開の見通しだったが、
ストレステスト1 件で、地元合意のめどは立たず、再開時期は見通せない。稼働中の17基も順次、
定期検査に入るため、再稼働がなければ来春、すべての原発が停止する。
代替電源の安定的な確保は容易ではなく、全国的に電力不足に陥る可能性がある。東北電力や
関西電力、四国電力などで今年12月から来年2月ごろに供給力不足に陥る見通し。電気料金値上げも
予想され、国民は二重の不安にさらされる。海江田経産相は、ストレステストの最終報告は年明けになる
可能性を示した。
7日の参院予算委員会では、海江田氏や細野豪志原発担当相がいない場で答弁を求められ
「微妙なニュアンスがある。担当の大臣本人に質問してほしい」と、丸投げ。怒号で答えられなくなり、
オロオロする場面もあった。(抜粋)
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