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・東電社員たちはどんな思いで毎日働いているのだろうか。
首都圏で窓口業務を行っている20代OLが苦しい胸中を明かしてくれた。
クレーム電話は鳴りっぱなしです。毎日100回以上、電話口で「申し訳ございません」と
謝っています。多いのは「こんな事故対応で、電気料金を払わせるのはおかしい」と
いった内容のものです。突然、怒鳴りつけてくる方やネチネチ苦情を言ってくる方などさまざま。
中には「親戚の娘が福島出身というだけで破談になった。慰謝料はどの程度請求できるか」と
いったお答えできないようなケースもあります。
厳しい電話もあります。「これから一切、電気料金は払わない。あなたの給料から払っておいて」とか
「どれだけヒドいことをしたかを自覚しているなら、今から3分間謝り続けろ」といったものです。私は
申し訳ない気持ちで受話器を持ちながら深く頭を下げています。派遣社員の中には「社員じゃないのに
ここまで言われるのは苦痛」と言って辞めてしまった人もいます。
今までの人生の中で、こんなに毎日誰かに叱られていることは初めて。同僚の中には鬱や
不眠症になってしまった人もいます。
上を向けなくなりました。毎日、下を向いて、誰とも目を合わせないように歩いています。毎日、
会社と自宅の往復だけ。3月11日以来、友達とも会っていません。
私は短絡的に「お給料が良さそう」「安定企業だから」といった条件で会社を選んでしまいましたが、
業務内容やリスクをしっかり考えてトータルで決めないといけないことを思い知らされました。きちんと
会社について考え、会社を愛していないと、こういう大きな問題が発生した時に、自分を支え
きれなくなると思います。
「会社の責任は自分の責任」と心から思えなければ、今の状況は乗り越えられません。私は入社以来、
東電社員という自覚はあまりありませんでしたが、今は自覚を持っています。今の状況の中で、
自分ができる限りのことをする。それはお客さまのクレームに真摯に答えること、と考えています。
この女性社員は事故後の3カ月半で7キロやせたという。(抜粋)
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