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直接のきっかけは、高配当が出るように改造した機械の許認可や、
禁止されている換金行為に関連した贈収賄が発覚した「パダイヤギ」事件が起きたことです。
この事件をマスコミが徹底的に糾弾したことから、警察当局が取り締まりを強化しました。
そのあたりの経緯は私が書いた『なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか』(祥伝社)の中でも詳しく紹介しています。
当時の韓明淑(ハン・ミンスク)首相は「射幸性の高いゲーム機が全国に拡大して、
庶民の生活と経済に深刻な被害をもたらしたことを深くお詫びする」という主旨の談話を発表しています。
私が韓国に取材に行った際、日本語ができる貸切タクシーを利用しました。そのドライバーの方も、
一時はメダルチギにはまっていたそうです。韓国のマスコミがメダルチギを糾弾したのは、
贈収賄という不正行為というだけの理由ではありませんでした。メダルチギ、つまり、
パチンコ依存症で勤労意欲を失い、経済的に破綻していく人を生み出すことを問題にしたのです。
実際、日本語タクシーのドライバーの方も、時には仕事をさぼって
打ち続けるようなこともあったということで「国がメダルチギを全廃してくれて、本当に助かった」と告白してくれました。
続きます