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(>>1の続き)
■「即刻辞めて」
めざす会への献金についてよど号犯グループに拉致された有本恵子さん=拉致当時(23)=の
母、嘉代子さん(85)は「日本の政治家がやることとは思えない」と憤る。
首相は平成元年、拉致事件の実行犯である北朝鮮工作員、辛光洙(シングァンス)容疑者(82)
の助命釈放嘆願書に署名。その後、昨年の衆院本会議などで「確かめずに署名したことは間違い
だった。反省している」と謝罪している。草志会をめぐり首相は、在日韓国人系金融機関の
元男性理事から献金を受けていたとして、政治資金規正法違反罪で東京地検に告発されてもいる。
嘉代子さんは「政治家がいかにいいかげんか身をもって感じている。拉致被害者家族として
だけでなく、一人の日本人として、菅さんに即刻辞めてくださいと言いたい」と批判する。
同じくよど号犯グループが拉致に関わった松木薫さん=同(26)=の姉、斉藤文代さん(65)は
「故田宮高麿元リーダーの長男が市議選に出て、落選したことは知っていた。選挙で当選するかどうか
は有権者が決めることで、私がどうこう言うことではないが、献金が事実なら到底考えられない」と
落胆する。
拉致問題をめぐっては、20年8月の日朝実務者協議で北朝鮮が拉致被害者の再調査に合意。しかし
その後は棚上げ状態が続いており、家族会は今年6月、北朝鮮が9月までに再調査に応じなければ
全面制裁するよう求める要請書を政府に提出。首相は北朝鮮側に再調査を求める意向を示していた。
「そうした首相の姿勢すべてに対し、疑念を持たざるを得ない」。家族会事務局長で増元るみ子さん
=同(24)=の弟、照明さん(55)はそう話す。増元さんは「拉致問題解決を目指すと語る首相の
言葉が本当なのか。きちんと説明してほしい」と訴えた。
-おわり-