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★復興へ早急に道筋を＝基本法成立
東日本大震災からの復興に取り組む政府の体制を定める復興基本法がようやく成立し
た。しかし、既に震災発生から３カ月以上が経過。政治の動きはあまりにも鈍い。被災
地ではがれきの撤去が進まず、多くの被災者が避難生活を強いられたままだ。与野党
は、垣根を越え、復興への道筋を早急に示すべきだ。
基本法は、首相と全閣僚で構成する「復興対策本部」を内閣に置き、復興の企画・立
案、総合調整を行うと定めている。しかし、本来なら陣頭指揮を執る菅直人首相が「退
陣」を表明。その時期をあいまいにし続けていることで政権は混乱し、復興政策は停滞
している。首相には大局的な立場からの判断が求められている。
一方、基本法に盛り込まれた「復興庁」は自民、公明両党の主張を民主党が受け入れ
たものだ。復興の実を上げていくため、参院で多数を握る野党の責任も大きい。いたず
らに首相交代を要求するだけでは、政治不信が増幅するだけだ。
基本法に盛り込まれた「復興特区制度」については、規制緩和などを効果的に講じて
いくことが必要だ。「復興債」の発行は巨額に上ると想定され、財源を確保するための
増税論議も避けては通れない。復興への課題は山積している。「被災者不在」の政争を
これ以上続ける余裕はない。
■ソース(時事通信)（2011/06/20-16:49）
URLﾘﾝｸ(www.jiji.com)