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★子ども・子育て白書:結婚、年収300万円の壁 男性既婚率に差
◇「若者の就労支援が必要」
・政府は17日の閣議で11年版「子ども・子育て白書」を決定した。20~30代の男女の
8割以上が結婚を希望しているが、現実には30代前半までに結婚する人は男性の半数、
女性も7割弱にとどまる。男性の既婚率は所得が増えるにつれて上昇する傾向がみられ
「年収300万円」を境に差が出た。特に非正規雇用労働者で既婚率が低く、30代前半
男性では非正規の既婚率は正社員の半分だった。少子化の要因の未婚化を改善する
ためにも若者の就労支援が必要と強調している。
白書が、内閣府調査(10年9~10月実施)を分析したところ、20~30代の男女で
「将来結婚したい」と考えている人は男性83%、女性90%だった。しかし、30代前半の
未婚率は男性47・1%、女性は32・0%(05年総務省調査)。同じ年齢層の未婚率は
75年には男性14・3%、女性7・7%だった。
また、20~30代の男性について、既婚者の割合を年収別にみたところ、300万円未満では
10%を切る一方、300万円以上の階層では約25~40%となり「300万円を境に大きな差」が
みられた。就労形態別の既婚率をみると、30~34歳の男性では正社員が59・6%に対し、
非正規は30・2%と半分程度。
結婚を希望する人に「結婚生活の不安」(複数回答)を聞いたところ、男性56・8%、
女性54・4%と男女とも半数以上が「経済的不安」をあげた。白書は「若い世代の所得の
伸び悩みなどが未婚率の増加につながっている」と指摘。「結婚に対する個人の希望を
実現できる社会に向け、若者に対する就労支援が求められる」としている。
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