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■住居より仕事「先見えない」
東日本大震災は家や家族とともに多くの仕事も流し去った。被災生活も70日以上が過ぎ、
必要なのは「住居より仕事」。だが、被災地近くの仕事場は少なく、単純労働ばかりで被災前の
収入が見込めない仕事ばかり。貯蓄は減る一方で、被災者の生活は復旧どころか悪化しかね
ない状況だ。(荒船清太)
長ネギとキャベツ、豚バラ肉のパック。それが「最後の買い物」だった。5月下旬、石巻市の無職
女性(59)は貯金も、震災後に兄弟から借りたお金も底をつき、スーパーに行かないことを決めた。
震災でパート先の病院が被災し、無職になった。失業保険は出ない。年金をもらえる年齢でもない。
家も家族も無事だったが、災害関係の給付金の対象から外れた。「手持ちのお金がもうない。津波で
流されればよかった」。そんな思いが頭をよぎった。
同居の次男(26)と三男(19)に加え、3人家族の長男(29)も避難してきた。長男以外は仕事を
休み、収入はない。最後の買い物の翌日、朝食は残り物とご飯、昼食はご飯の残りにお湯をかけて
口の中に流し込んだ。
◆1万人に失業手当
東北地方の太平洋沿岸部の失業は深刻だ。ハローワーク石巻によると、石巻市の雇用保険加入
者約4万人のうち1万人が失業手当を給付されたという。
4月の求人数は前年同期の2倍の約1500件あったが、「ほとんどが4カ月以内の臨時の仕事」
(同ハローワーク)。県外の仕事も含まれるため、「なるべく被災地に近い仕事を探す人が多く、様子見
で応募自体には踏み込めないケースが多い」(同)という。
求人があっても雇い主の多くは被災者を優先雇用する。同じ失業者でも家や家族が無事だった人
に仕事が回ってくる可能性は結果的に低くなる。
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