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◇何も変わっちゃおらんわ
市民運動家から一国のトップにまで上りつめた菅直人首相、永田町の政争にもみくちゃになりながら、その座から降ろされようとしている。
でも、当のご本人はすぐに辞める気配がない。「一定のメドがついた段階で……」。
どんな思いなのか? 「家庭内野党」を自任する夫人の伸子さん(65)に聞いた。【鈴木琢磨、写真・藤井太郎】
◇けど“カネの力”封じ込めと、浜岡原発停止は大きいかな
◇「なりゆきを決然と生きる」ただいま菅家の座右の銘
6日夜、首相公邸にお邪魔した。伸子さんいわく「首相の社宅」。ドタバタ引っ越し準備でもしているかと思いきや、どこにも段ボール箱は見当たらない。
ダイニングテーブルには、すしにポテトサラダ、卵焼き、そして豆の含め煮が並んでいる。ご亭主は今夜も遅いのだろう。
「引っ越し? ええ、決まれば、いつでも。だって、この社宅、家具はすべてちゃんとそろってたし、洋服と調味料、広辞苑くらいしか持ってこなかったもの。
すぐ(東京都内の)吉祥寺の自宅に帰れますよ」
拍子抜けするくらいあっけらかんとしている。「ちょっと飲もうかしら」。酒豪で鳴らす。ビールでのどをうるおせば、首相の辞意の真相もぽろり飛び出すに違いない。
むろん、こちらもお付き合いするが、しーんとした日本一警戒厳重な社宅でのビール、なかなか酔えそうにもない。
なんだかゲリラのアジトに潜入している気分にもなって。
「アハハ、そうね。菅さんの原点はゲリラ、市民ゲリラだってこと、もっと思い出してもらわなくちゃ。
昔の菅さんを知る支持者のみんなからさんざん言われるの。あと少ししかないなら、何かやってくれなきゃ。面白くないよって。私もそう思う」。
そういえば、首相就任後、間もなく出た伸子さんの著書のタイトルは「あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの」。何が変わりました?
「大して何も変わっちゃおらんわ! ただ東日本大震災があって、浜岡原発を止めたのは大きいんじゃないかなあ。突発の思いつきなんかじゃない。
菅さん、国会議員に初当選した1980年にアメリカに出かけ、風力発電を視察しているんです。(>>2-5へ続く)
毎日新聞 2011年6月9日 東京朝刊
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