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児童ポルノサイトへの接続を強制的に遮断する「ブロッキング」で先月、児童ポルノ以外の
サイトも遮断される障害が起きていたことが分かった。ブロッキングが始まった4月以降、
トラブルが明らかになるのは初めて。関係者は「本来遮断されるべきでないサイトが強制
遮断された。憲法上の通信の秘密や表現の自由に関わる問題で、あってはならない事態だ」
と指摘する。
障害が起きたのは先月12日。ブロッキングを実施しているプロバイダー(接続事業者)の
1社「NTTぷらら」が、児童ポルノサイトのアドレスリストの設定を更新する際、誤って
別のリストを設定したために起きた。
同社会員のうち、27都府県の約90万人を対象に誤った設定がなされ、実際に接続が遮断
されたのは約3万人だった。
誤って設定されたリストは、有害サイトへの接続を遮断する「フィルタリング」を利用する
会員向けの青少年有害サイトのリストで、アダルトや暴力的な内容のサイトだった。
総務省の担当者は「NTTぷららから経緯を聞いている。初めてのトラブルで、行政指導など
処分の必要性について検討中」と話す。NTTぷららは「リスト更新の設定で一部手作業が
あったためにミスが起きた。更新設定を自動化する対策を取った」としている。
ブロッキングは、インターネット上で児童ポルノが流通するのを防止する目的で4月21日、
大手プロバイダー9社が参加して始まった。
中日新聞 2011年6月8日 11時09分
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