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>>346 もと記事はもう無い
斉藤さんは体育館の入り口付近にいた。「ゴゴゴゴゴ」という低い音とともに「津波だ」「逃げろ」という叫び声を聞いた。校庭に止まっていた数十台の車が、渦を巻いて流され始めた。自分に向かって来る車をよけようと、体育館に飛び込んだ。
とっさにバスケットゴールの鉄柱につかまった。母慶子さん(79)の手を握ったが、水かさが増すうちに離れ離れになった。
何回も水を飲んだ。鉄柱から流され、死を意識した時、伸ばした手の先がギャラリーの縁に触れ、助け上げられた。慶子さんも別の人に救助されていた。
「寒くて、寒くて。震えが止まらず、しゃべれなかった」と斉藤さん。窓越しに降りしきる雪が見えた。ギャラリーには150人以上がすし詰めだった。
マットを浮かべ、一人でも多く助け上げようとしている男女がいた。
「野蒜小、ファイトー」。子どもたちが叫んでいた。