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内閣不信任決議案否決に大きく響いた菅直人首相の「退陣発言」。その作戦は、採決を翌日に
控えた1日夜、民主党の岡田克也幹事長や枝野幸男、仙谷由人正副官房長官ら政府・民主党の
幹部10人で練られたものだった。採決前の舞台裏を追った。
民主党の小沢一郎元代表と小沢氏に近い議員計71人は1日夜、都内のホテルに結集し、
「不信任案可決」へ気勢を上げた。会合を終えた小沢氏は記者団に、不信任案賛成を表明。同時に
「政党、党派のレベルでうんぬんする問題ではない」と自発的離党を否定した。
◇「小沢切り」想定
衆院の民主党会派はその時点で305人。53人欠けても委員長ポストを独占し、委員数でも
野党を下回らない安定多数252人を維持できる。
「造反が40~50人なら厳しく処分すべきだ」。岡田氏らの会合では強硬論が相次ぎ、結局、
賛成者を即日除籍(除名)する「小沢切り」の方針を決定。その一方、造反者が、衆院の過半数を
失わない66人までにとどまるよう、ぎりぎりまで努力することを確認した。
岡田氏らは、そのための作戦を協議。被災地の状況から衆院解散は困難との思いは共有していたが、
「けん制のために解散風を吹かせる」として、採決が予定されていた2日の衆院本会議後に臨時閣議
をセットすることが決まった。「解散を決める閣議ではないか」と連想させるためのものだった。
さらに、「造反予備軍」の軟化を誘う手段として、採決前に菅直人首相が「退陣」をほのめかす案
が出され、2日昼の党代議士会で首相が発言する内容の調整に入った。内容は最後に首相が筆を
入れた上で、同日朝に芝博一首相補佐官から岡田氏らにメール送信された。
(>>2-に続く)
▽時事ドットコム
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