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・2日の菅首相の「退陣示唆」は、内閣不信任決議案の可決を回避するための方便だったのか―。
攻防の舞台裏を検証した。(文中敬称略)
◆極秘作業◆
菅の退陣に関する条件なのかどうかを巡って解釈が割れた鳩山前首相と菅の間の覚書は、
菅の指南役、北沢防衛相と鳩山の側近、平野博文元官房長官が極秘にまとめ上げたものだ。
「鳩山は時間をかけて話をすると、あっちへ行ったりこっちへ行ったり揺れるから、一気にやろう」
平野と北沢が覚書作りに着手したのは1日夜。鳩山は不信任案賛成の意向を表明済みだったが、
平野は鳩山の、北沢は菅の意向を確認しながら、何度も電話で文案を詰めた。
2日午前、首相執務室。北沢は覚書を手に、枝野官房長官とともに菅に向き合った。
「2次補正の編成とは、成立のことか」
いぶかる菅に、北沢は「そこはぼかさないとダメです」と進言した。
約1時間後、菅は平野、岡田幹事長らの前で鳩山と覚書を交わした。鳩山は覚書を退陣条件と考え、
署名を求めた。菅は「党の中のことだから、信用してほしい」とかわした。しかし、両者の意図の違いは、
菅がこの日、一度も「退陣」という言葉を使わなかったことに表れていた。(>>2-10につづく)
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