11/05/27 16:04:45.01 HVh3j280O
つづき
美濃の国には、日本でもきわめて著名な一城がある。
同城にはかつて我らの(同僚である)一司祭がいて、幾人かのキリシタンをつくっていた。
その城は山上にあったが、地震が始まると、城と山は下方に崩れ落ちて、その跡には一面の湖が残るのみとなった。
伊勢の国にも大異変があって、(このたびの)地震と、その驚愕すべき破壊の中には亀山と称する城の倒壊も混じっていた。
これら上記の諸国では、巨大な口を開いた地割れが生じ、万人に恐怖をもたらした。
その割れ目からは黒色を帯びた泥状のものが立ち昇り、ひどく、かつ忌むべき臭気を放ち、そこを通行する者には堪え難いほどであった。
気が向いたらつづく