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日本原子力研究開発機構は24日、高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市)で、
原子炉容器内に落下した炉内中継装置の引き抜きに向けた本格作業を始めた。
6月中旬に、同装置本体を上ぶたの一部と一体で引き抜く予定。この日は
炉内へ異物が入るのを防ぐふたを同装置の上部に据え付けた。
同装置は直径46センチ、長さ12メートルの円筒状の構造物で、
重さは3・3トン。内部に燃料を通す案内管が外側と内側の二重になっている。
昨年8月、燃料交換を終えて搬出するため同装置をつり下げた際に落下。
衝撃で継ぎ目が変形して上ぶたの穴に引っかかり、引き抜けなくなった。
回収方法を検討した結果、「スリーブ」と呼ばれる上ぶたの一部(約3・6トン)と
一体で引き抜く工程とした。
初日の作業は報道陣に公開された。経済産業省原子力安全・保安院からは
原山正明新型炉規制室長らが立ち会った。原子炉建物の炉上部で、メーカーなどの
作業員23人がクレーンを使って同装置上部にステンレスのふた
(直径約50センチ、重さ約80キロ)を取り付けた。
今後、ナトリウムが空気に触れないよう原子炉容器内に充てんされている
アルゴンガスを隔離するためビニール製の覆いを付けた上で、炉上部の案内筒など
構造物を撤去する。続いて、スリーブにつり下げる器具をボルトで固定し、
最大約15・6メートルになるじゃばら式の簡易容器を取り付けて、一体で引き抜いていく。
現場で作業に立ち会った近藤悟もんじゅ所長は「きょうの作業は最初の一歩。
作業中の地震や電源喪失時の対応も手順書に明記している。本体引き抜きに向け、
安全最優先でやっていく」と話した。今秋の復旧完了を目指す。
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