11/05/24 07:40:41.21 0
課長級以上160人
足立区が、課長級以上の全職員約160人に対し、記者会見で正確な受け答えができるよう、
出席した際の訓練を受けさせている。不祥事なども想定したユニークな研修は、
「無用な隠し事はせず、区民に正しい情報を早く伝えるという意識を職員に植え付けさせたい」
という狙いがあり、区のイメージを不必要に悪化させないことを目指している。
同区では、2007年、学校ぐるみで学力テストの正解を誘導していた問題や、職員が虚偽の
証明書を出して国家資格を取得していた問題が発覚するなど、不祥事が相次いだため、
08年から毎年、外部講師を招き、記者会見の訓練を実施。
対象者は2年に1度、参加が義務づけられている。
約100人が参加した今年は、「嘱託職員が税滞納者約3500人分のリスト入りカバンを紛失した」
など、実際に起こりえる事態を想定し、謝罪する側と、質問する記者側に分かれて模擬記者会見を
開いた。本番さながらのフラッシュが光る中、ひな壇に立たされ「申し訳ありませんでした」と
頭を下げると、「職員の指導に問題があったのでは」と質問が相次ぎ、答えに窮して冷や汗を
ぬぐう職員の姿も。
都市建設部の宮口利則課長(57)は「緊張して、思ったことが口に出なかった」と苦笑い。
それでも、大手PR会社で企業や団体のイメージアップなどを手がけてきた講師の
田中正博さん(73)は、「お役所言葉で中身が分からなく、責任感がない印象は、次第になくなって
きている」と手応えを感じている。人材育成課の森太一課長(46)は、「厳しい質問は、厳しい区民の
声でもあると感じた」と話していた。
田中さんに模擬会見を依頼する自治体は、同区以外でも島根県や熊本県、長崎市など年々
増えており、「問題をより深刻化させないことも、危機管理の一つと認識するようになってきている」
という。訓練実施を担当する側でもある森課長は、「不祥事で会見を開かないことが一番ですが」と
強調しつつ、「今後とも、訓練を行うことは必要と考えている」と話していた。
ソース:読売新聞
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)