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東京電力福島第1原発事故の発生直後の3月12日未明、放射性物質が
原発の海側に向かうことを示す「緊急時迅速放射能影響予測ネットワーク
システム」(SPEEDI)の予測図が首相官邸に届けられていたことが19日、
分かった。
民主党の川内博史衆院科学技術特別委員長や政府関係者が明らかにした。
川内氏らによると、予測図は3月12日午前1時12分、経済産業省原子力安全・
保安院からファクスで送信された。第1原発1号機で格納容器の蒸気を外部に
放出する「ベント」を行った場合、同3時から同6時までの間、放射性物質が
全て海に向かうことを示す内容だった。
3月12日朝に首相は第1原発を視察。SPEEDIの予測図は住民には
長く公表されなかったものの、首相の視察前に放射性物質の流れを知るため
利用されたのではないかとの疑念の声もある。
川内氏は「首相はSPEEDIを自分のために使い、住民のためには
使わなかったのではないか」と話している。
(2011/05/19-22:16)
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