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4月19日、文部科学省によって、校舎・校庭を利用する際の放射線量の暫定目安「年間20ミリシーベルト」
が定められた。これに対し、「日本医師会」は5月12日、「子供に対し、国の対応はより慎重であるべきだ」
として、その数値の引き下げ、つまり基準をより厳しくするよう求める見解を発表した。
そもそも文科省の基準は、国際放射線防護委員会(ICRP)が3月21日に出した「今回のような非常事態が
収束した後の参考レベルとして、1~20ミリシーベルト/年の範囲で考えることも可能」という声明に基づいた
ものだが、文科省は1~20のうち、その最大値をとっている。
では、20ミリシーベルトと1ミリシーベルト。この2つの値には一体、どれくらいの違いがあるのだろうか。
あくまで単純な計算だが、1日24時間屋外にいると仮定した場合、年間20ミリシーベルトは1時間あたりに換算
すると、2.283マイクロシーベルトとなる。一方、年間1ミリシーベルトは1時間あたり0.114マイクロシーベルト
となる計算だ。
1時間あたりの全国各地の放射線量は連日、文科省が発表し、新聞にも毎日掲載されている。1時間あたり、
2.283マイクロシーベルト以上となると、原発周辺の地域のみだが、0.114となると、つくばや日光も含まれて
しまう(5月15日測定分)。
また、東京都内では新宿の数値が発表され、0.0632となっている(同)。0.114以下なので安心かと思いきや、
実は発表されている数値にはとんでもない“誤差”があった。近畿大学原子力研究所講師・若林源一郎氏が話す。
「文科省が発表しているのは、各地の測定所から送られてくる数値を集めたもの。測定する場所に決まりは
ないので、測定器が公共施設や研究施設の屋上にとりつけられているところもあります」
地上から10m以上だったり、場所によっては、20m近い位置での測定値ということもあるという。
(>>2-に続く)
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