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街灯消え ひったくり急増 震災で計画停電・節電…暗がり悪用
東日本大震災直後、東京都内で空き巣が減少する一方、ひったくり事件が急増し2カ月で
約330件に上っていることが18日、警視庁捜査3課の調べで分かった。計画停電や
節電の影響で、街灯が消えて暗がりが増えていることを悪用したとみられるケースもある。
被災者支援の募金箱を盗むなど震災に乗じた悪質な犯罪は後を絶たず、
同課は取り締まりを強化している。
同課によると、ひったくりの発生件数は震災が発生した3月11日~4月10日の1カ月で
約180件。震災前の2月12日~3月10日の約130件と比べると約50件増えた。
その後の1カ月(4月11日~5月10日)は取り締まり強化などで約150件と前月比
2割減となったが、依然として震災前を上回っていた。
食料や水の買いだめなどで現金を多く持ち歩くケースが増えていたことから、
10万円以上の高額被害が際立っている。
コンビニやレストランに被災者支援のため置かれた募金箱が盗まれる事件も各地で後を
絶たない。都内だけでも4月20日までに約20件(被害総額約18万円)が確認されている。
ただ、阪神大震災の際には東京でひったくり事件の増加は確認されておらず、
立正大学の小宮信夫教授(犯罪社会学)は「不景気などの社会不安に震災という
要素が加わり犯罪が増えていると考えられる」と分析している。
一方、同じ窃盗でも空き巣などの侵入盗は減少傾向。震災後の外出自粛ムードなどで
留守宅が減った上、地震や東京電力福島第1原発事故で外国人窃盗グループなどが
相次いで帰国している影響もあるとみられる。
同課によると、千葉県などで空き巣を繰り返したとして4月に窃盗容疑で逮捕された
中国籍の男は「帰国しようとしたが出国する外国人らで混雑し、航空運賃も高騰して
いたため帰れなかった」と供述したという。(一部略)
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