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東京電力福島第一原子力発電所の事故で、放射線の影響に関心が高まるなか、
1年間に浴びても差し支えないとされる量の100倍に当たる100ミリシーベルトを
被ばくしたときのがんの発症率の増加は、野菜不足や受動喫煙の場合と
ほぼ同じだとする調査結果を、国立がん研究センターがまとめました。
国立がん研究センターでは、放射線の影響を正確に理解してもらおうと、
広島と長崎で続けられている被爆者の追跡調査と、センターがこれまで行った
生活習慣についての研究を比較しました。その結果、1年間に浴びても
差し支えないとされる量の100倍に当たる100ミリシーベルトを被ばくしたときの
がんの発症率は、通常の1.08倍に増加し、野菜不足や受動喫煙の場合とほぼ同じでした。
また、200ミリシーベルトから500ミリシーベルトの放射線を浴びたときのがんの発症率は、
運動不足や塩分の取りすぎとほぼ同じく、通常の1.2倍に増加していました。
喫煙や毎日3合以上の酒を飲む習慣のある人と同じ程度の、通常の1.6倍にまで
がんの発症率が高まるのは、2000ミリシーベルトの放射線を浴びたときだったということです。
国立がん研究センター予防研究部の津金昌一郎部長は「被ばくを避けるために、
外出を控えたり野菜を食べなかったりすると、逆にがんのリスクが上がるおそれもある。
過剰に心配せずに生活してほしい」と呼びかけています。
URLリンク(www3.nhk.or.jp)